フランスでお腹が痛い・・・
吐き気が関節痛もする、熱も出てきた!
そんな症状があらわれたら疑うべきは、急性胃腸炎かもしれません。
この急性胃腸炎、フランスでは通称「ガストロ」と呼ばれるお腹の病気のことです。
フランス語の正式名称は「Gastro-entérite(ガストロ・オンテリテ)」。
略して「ガストロ」だけでもフランス人相手に通じます!
ガストロノミー(美食)とは大違い
ガストロは感染ウイルス性のものと、食あたりの
日本でピンピン元気だった人でもフランスでは何故かかかりやすい「お腹の風邪」的な存在。
はじめてガストロになった方はあまりのつらさにビックリするかもしれません!
トイレから離れられなくてツラかったー!
フランス滞在者はかなり感染しやすいですが、きちんと対処して休んでいれば回復できます!
なので慌てないでくださいね。
今回は春に私と子供がガストロにかかった時の顛末と、対処法を記しておくのでご参考になれば幸いです!
ガストロにかかったらどうなる?兆候と原因
予兆はたしかにありました。
ガストロの前兆
- お腹が重い
- だるい
- やたらに眠い
症状が出た日はフランス近郊の旅行から帰ってくる日でした。
宿で提供された朝食でカフェオレを飲んだところ、午前中ずっと胃の下あたりが重いんです。
コーヒーが原因?
いや普段からカフェインは摂りますし、わりと強めの胃腸なんです。
「たった1杯のカフェオレで胃が荒れたのかな、旅行の疲れかしら?」と思っていました。
その日の昼食はケバブ。
このケバブがお肉がかなり多かったので、肉の消化活動に胃腸が疲れたのか、帰りの車のなかでめずらしく1時間も爆睡。
旅の疲れも出てきたかと思い、家に着いた夜は消化に良さそうな野菜スープを食べたのみ。
でもその頃にはもう手遅れだったんです。
21時ごろからお腹の調子がおかしくなってきてバタンキューです。
ガストロの症状
- 下痢
- 嘔吐
- 発熱(37度~38度)
- 関節痛
- だるい
- 眠い
ちょっと汚い話ですが(笑)、まず便秘が解消。
そのあとはどんどんお腹がゆるくなり、便の状態は下痢に近づいていき・・。
ピーク時には、子供はオムツをつけていないと予断を許さない状態に・・・
同時に、体がだるい、眠い、まともに思考できない、食欲がわかない、熱が37.5度に上がる、などの症状が続々出てきて、もう立っていられません。
ベッドに直行です。
ガストロの原因は?
胃腸炎といっても原因はさまざまです。
ノロウイルスやロタウイルスといったウイルス性のものや、大腸菌、サルモネラ菌、カンピロバクター菌など、あらゆる菌が原因となりえます。
とくにフランスは衛生環境がザルですし・・・
例えば卵の殻。
卵の殻は産み落とされたまま出荷されているものが多く、消毒されていません。
その殻に触れて、加熱不十分な卵からサルモネラ菌の食中毒になるケースもあるとのこと。
フランスでは手洗いが習慣になっていない人もいまだに多いですしね~。
日本は衛生環境がバッチリしているだけに、日本人は発展途上国の飲み水でも食あたりを起こしやすいんですよね。
現地の人々より胃腸が強くないこともあるので、周りのフランス人と同じものを食べてもガストロ症状になるケースも。
感染した菌によって、嘔吐したり、下痢が激しかったり、と症状は分かれるようです。
私や子供の場合は嘔吐は一度もありませんでした。
ガストロになったらすること
まずガストロになったらすることはこの3つ。
- 絶食して胃腸をしっかり休めて水分補給
- 改善しない場合は薬に頼る
- 胃腸にやさしい食事を摂る
まずは絶食で休息と水分補給を
まず、なにはともあれ休息と水分補給です!
できることならお仕事はお休みし、ベッドの上で眠れる体制を整えましょう。
水分補給のポイントは少しずつ飲むこと!
お水も受け付けずに嘔吐してしまう場合は小さじスプーン1杯から飲むのが安心。
下痢が激しい場合は、ベッドにタオルを敷く、防水マットやビニールシートを敷いておくなどの対策もしておくと安心ですね。
ベッドに
- 防水マット
- ビニールシート
を敷いておくと安心
嘔吐の症状もある方はすぐに嘔吐できるよう、バケツ、ビニール袋や、空の牛乳バックのような耐水性のある容器を手元に置いておくと安心です。
無い場合はトイレ近くで待機ですね・・(泣)
いつ嘔吐してもいいように
- バケツ
- ビニール袋
- 耐水性の容器(牛乳バック・タッパなど)
があると便利
症状をおさえるフランスの薬
私が飲んで効いた薬は「Spasfon Lyoc(スパスフォン・リョク)」という舌下錠です。
舌下錠というのは、べろ(舌のした)に置いてゆっくり吸収させるラムネのようなくすり
スパスフォンはおもに腹痛止め・妊娠中の貼り止めなどに処方されますが、処方箋なしで薬局で購入できます。
このスパスフォンは子供も使えます。
使い方
子供は1錠/大人は2錠
6時間おきの間隔で使用する
下痢止めは使わないように、とお医者さんから言われたことがあります。
悪い菌はなるべく早くカラダの外へ排出させたほうがいいためです。
下痢止めはNG
デトックス中?はつらいですが、早く出せば早く元気になれることを励みに、水分摂取を心がけましょう!
ガストロ中の食事・飲み物
ガストロの症状が出てから1日目は絶食しました。
まずは絶食して胃腸を休めましょう。
まあ食欲も出ず、お腹も空かないし、食事をするために起き上がる体力も残っていなかったので。。。
症状が落ち着いてきた頃、おかゆと味噌汁を飲んだらココロも安心したし、症状も和らぎましたね。
お粥が味気なくて食べたくない場合は、塩や醤油など、なるべく油分がなく固形物ではないものを混ぜて食べるとお腹にやさしいですよ。
回復期に入ってきたと思ったら、おかゆに卵をといて入れるとGOOD!
タンパク質は荒れた粘膜の修復に役立ちます。
- バナナ
- りんご
- 柔らかい白米やパスタ
- 柔らかく茹でた人参
- しっかり火を通した肉か魚
以上がフランスの医師におすすめされたガストロ中にお腹がすいたときの食べ物です。
コカコーラは効くのか?
フランスでは「ガストロになったらコカコーラで直せ」という言い伝え?迷信のようなものがあります。
お医者さんもすすめるほど!
コカコーラってカフェインが入っていたりするし、砂糖の量も半端ないし、炭酸だし、普通に考えたらお腹に優しくないと思うんですがどうなんでしょうね?
ちょっと今回はコーラを試す余裕がなかったので私はなんとも言えません。
乳製品や冷たいものは禁忌
お腹に優しいかなと思ってヨーグルト食べたところ、なんと症状が復活しましたー(泣)!!
くれぐれも回復期には冷たいものや乳製品は取らないようにしましょう。
乳製品以外では、全粒粉パスタや玄米などは消化に時間がかかるため胃腸への負担が大きいので避けましょう。
まとめ:ガストロを回避するために
お腹が痛いと何もできず、せっかくの週末もただ寝てるだけ・・・
もう二度とこんな思いしたくありません!
ガストロにかからないため、できることはあるのでしょうか?
ガストロにかからないためにできること
- 食事前の手洗い
- 定期的なトイレの掃除
- 肉・魚を食べるときは十分に火を通す
- 生野菜はしっかり洗う
- 生の肉は洗わない(水が飛び跳ねて食中毒の原因になる)
気をつけたいことはたくさんありますが、ガストロは食べ物を通して菌やウイルスが口のなかに入ることが一番のリスク。
それを防ぐためにも、食事前の手洗いや消毒は徹底しましょう!
腐った食べ物が原因でない場合は空気感染するロタウイルスやノロウイルスが原因のことが多いので、フランス版ハイターともいえる塩素系漂白剤「JAVEL」が配合されているお掃除グッズがあると心強いですよ。
トイレは感染しやすい場所、家族のなかでガストロにかかった方がいたら回復しても1週間は菌が出てくるらしいので、気を抜かずに除菌を心がけることをおすすめします。
いやはや、健康が第一ですね!
今後も当ブログでは、フランスからリアルな生活情報をお届けしていきます。
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