ボルディエバターの海藻味ってどう?美味しいの?
ボルディエバターのうち最も有名なのが海藻バター「Le beurre aux algues(ル・ブール・オ・ザルグ)」。
この記事ではフランス在住の筆者が
- ボルディエの海藻バターって何がすごいのか?
- どこで買える?
- ほんとに美味しい?世間での評価は?
- ボルディエバター海藻味を使ったフランス本場のレシピを知りたい
という疑問にお答えします。
フランス発酵バターボルディエ海藻味を食べるべき3つの理由
ボルディエバターといえば海藻味がもっとも有名ですよね。
それもそのはず、ボルディエの海藻入りバターは食べるべき3つの理由があるんです!
- こだわり製法のグラスフェッド発酵バター
- ジョエル・ロブションのシェフが直々に欲しがったバター
- 世界の三ツ星レストランやホテルで使用
詳しくご紹介しますね。
昔ながらの製法で作るこだわりの発酵バター
ボルディエのバターはフランスの厳選された契約農家から届けられる、特別な牛のミルクを使ったグラスフェッドバター。
一般的に市販されているバターは機械製造でおよそ6時間かけて作られるのに対し、ボルディエバターは機械を使わず、なんと3日間もかけて丁寧に作られているのです!
以下動画では、フランス語ですがボルディエバターを製造する過程がビデオで観ることができます。
木製の道具と手作業で、ひとつずつ丁寧に仕上げているのが分かります。
大量生産やコスト削減を推奨するメーカーが多いなか、ボルディエバターはこだわりの製造方法で伝統の味を保持しているんですね。
手間をかけているから美味しいんだね
海藻はブルターニュ地方の海から採れる新鮮な海藻(赤・緑・黒色)を混ぜ込んであります。
2012年から2年間は嵐の影響でブルターニュの海藻がダメになってしまい、海藻を育て収穫するのに計14ヶ月必要だったため2014年には品薄になることもあったそう。
そんな逆境のなかでも中国産の海藻を輸入して使ったりはしません。
ボルディエの海藻バターは地元の新鮮な海藻にこだわって作り続けています。
ジョエル・ロブションのシェフから直々に使用希望
ボルディエの海藻バターは、ボルディエ氏とあの三ツ星レストラン「ジョエル・ロブション」のシェフ、エリック・ルセール(Eric Lecerf)氏が共同開発して生まれたバター・・・・と言いたいところですが、共同開発ではありません!
由来は「海藻バターとは?その由来と歴史」にも軽く記載していますが、もともとは1986年にボルディエ氏が友人と食事中に作ったのが世界初の海藻バター。
その後、月日は流れ・・・
1999年に開催された「味の見本市(サロン・ド・サヴール)」でボルディエ氏がプレゼンするために自身の製品であるバターを持ってきたところ、なんと海藻バターだけ持ってくるのを忘れてしまったんですね!
急遽、翌日参加するスタッフに海藻だけ持ってきてもらい、ボルディエ氏はその場で慌てて海藻バターを作っていたところ、たまたまジャーナリストが「サンドイッチにバターを塗ってほしい」と現れて、たまたまその海藻バターを塗ってあげたらしいんです。
すると翌日、ジャーナリストから話を聞いたジョエル・ロブションのシェフであるエリック・ルセール氏は、ボルディエ氏に直々に電話をかけ、不満そうにこう言ったそうです。
「もっと早く海藻バターを知りたかった。海藻バターを使いたい」
西フランス新聞”ジョエル・ロブションのおかげで海藻バターは世界中の食卓に広まった”
あわてんぼうのフランス人らしい、おちゃめな逸話だね
世界の三ツ星レストランやホテルで愛用される
ボルディエの海藻バターはフランス国内の三ツ星レストランをはじめ、世界中の一流レストランや有名ホテルが使用している特別なバター。
海藻バターを発掘したフランスの「ジョエル・ロブション」では、ボルディエの海藻バターを引き立てたメニューがあったそう。
パリの有名ホテルレストラン「ル・ブリストル」の3つ星シェフであるエリック・フレション(Eric Frechon)も、このボルディエの海藻バターを使って”海のマッシュポテト”というメニューを生み出しています。
ジョエル・ロブションでは、海藻の上にホタテを載せ、ボルディエの海藻バターをあしらったとてもシンプルなメニューが提供されました。
elle.fr
~中略~
ル・ブリストルのエリック・フレションが作ったのは、”海のマッシュポテト”はボルディエ海藻バターを混ぜたマッシュポテトのなかに、ツブ貝や牡蠣(かき)、エビなど魚介類をあしらったものです。
日本でも舞浜のホテルミラコスタのウエディングメニューや、リッツ・カールトンのレストランでもボルディエの海藻バターが提供されています。
有名シェフやレストランがこぞって使うんだからやっぱり美味しいのか
ボルディエの海藻バターはどこで買える?
ボルディエの海藻バターを買うなら通販がおすすめです。
通販
楽天やAmazonで1個だいたい2000円弱で販売されています。
注意点としては、賞味期限が日本到着後1週間と短いうえ、クール便で届けられること。
商品到着する日は必ず家にいる時間帯を指定するようにしてください。
店舗
東京では代々木公園のパン屋さん「365日」に取り扱いがあるようです。
住所:日本、〒151-0051 東京都渋谷区富ケ谷1丁目6−12
また、スーパーの「成城石井」さんでも取り扱っている店舗があるようです。
店舗の場合、品切れになることもあるので、ちょっと手間ですが、海藻バターが入荷・販売されているか事前にお電話で確認できるといいですね。
冬なら持ち運びも気になりませんが、春夏に店舗で購入するならクーラーボックスを持参するほうが溶けないので無難です。
ボルディエ海藻バターを買った口コミ
世間での評価はどうでしょう?
良い評価
悪い評価
総評
口コミを調べていて思ったのは、絶賛している方々はバリエーション豊かなメニューで楽しまれている印象がありました。
「磯臭い」という意見がありますが、私もはじめ食パンに塗ってそう思ったんですよね。
でも卵かけご飯やシーフード料理に使うと海藻バター本来の味の深みを知ることができたので、海藻バターを使っていろいろメニューを想像できる方、お料理上手な方や、シーフードがお好きな方にはきっと気に入ると思います。
こんな方に「ボルディエ海藻バター」はおすすめ
「食」の好奇心がある方
お料理上手な方
海鮮・魚介類がお好きな方
ボルディエ海藻バターを使った3つのフレンチレシピ(公式)
本来、海藻バターって一体どんな料理に使うの?って思いますよね。
ここでは、フランス・ボルディエバターの公式ホームページに掲載されていたレシピをご紹介します。
なお、もとのレシピの量は大食漢の欧米向け。
なので、以下のレシピでは作りやすい一人分~二人分に変えてあります。
1)ボルディエ海藻バターのボンゴレパスタ
一人分の材料
- アサリ(殻付き) 200g
- スパゲッティー 100g
- ボルディエ海藻バター15g +5g
- パセリ、レモン
- 塩
公式HPには載ってなかったけど白ワイン入れるともっと美味しそう
準備すること:アサリの砂だし方法
- あさりは塩水(水200ccに塩小1杯)に入れて暗めの場所に置き、新聞紙を被せて砂だししまします。
- 開いた貝は捨ててください。
レシピの手順
- 鍋にたっぷりの塩水を沸騰させてパスタをアルデンテで茹であげます(約8-10分)。
- そのあいだに貝を準備します。
- 大きな鍋に海藻バター15gを溶かし、火を強め、アサリを入れて5分ほど蓋をします。
- 蓋をあけて貝殻が開いていればOK。閉じたままの貝殻は捨てます。
- パセリを細かく刻んでおきます。
- パスタが茹で上がったら、海藻バターとアサリを一緒にあえて皿に盛ります。
- パスタの上にパセリのみじん切り、レモンの皮を飾り、最後に5gの海藻バターを載せて食べるときに混ぜます。
2)ボルディエ海藻バターとムール貝のポタージュスープ
一人分の材料
- ムール貝 200g
- じゃがいも 1個(100g前後)
- ネギ半分
- ボルディエ海藻バター10g
- エシャロット1個(または玉ねぎ半分)
- にんにく1片
- ローリエ1枚
- 塩とコショウ
- 水1カップ(200ml)
アサリで代用してクラムチャウダースープにしても美味しそう
準備すること:ムール貝の下処理
ムール貝の殻が壊れているものを取り除き、水ですすいでおきます。
レシピの手順
- じゃがいもの皮をむき、大きめの乱切りにします。
- ネギを小口切りにします。
- にんにくとエシャロット(または玉ねぎ)は皮をむき、みじん切りにします。
- 海藻バターを鍋に溶かします。
- エシャロット(玉ねぎ)とニンニクを弱火で3分間、焦げ目をつけずに炒めます。
- じゃがいも、ネギ、ローリエを追加し、200mlの水を追加し、蓋をして弱火で20分煮ます。
- 大きめの鍋にすすいだムール貝を入れ、木べら等で数回かき混ぜながらムール貝の口が開くまで3〜4分間強火にかけます。
- ムール貝の口が開いたら冷まします。
- 4個殻につけたままにしておき、残りは殻から外します。
- ムール貝の汁をザルで濾しながら、野菜スープと混ぜます。
- ローリエの葉を取り除き、スープをミキサーやハンドブレンダーで撹拌しポタージュにします。
- ポタージュのなかにムール貝を追加します。
- 刻んだパセリ、クルトン、殻付きムール貝をスープの上に散らして出来上がり。
3)鮭と夏野菜のグリル海藻バタークランブル添え
塩味パルメザンチーズのクランブルをかけるんだね
2人分の材料
- 生鮭の切り身250g
- 海藻入りボルディエバター25g
- 小麦粉35g
- パルメザンチーズ15g
- 色違いのミニトマト10個
- ズッキーニ1個
- 玉ねぎ1個
- にんにく1個
- オリーブオイル大さじ2
- ローズマリーまたはタイム小さじ1
準備すること:
- 鮭は骨と皮をはずしてほぐしておきます。
- ズッキーニとトマトを薄くスライスします。
- オーブンを予熱210度にしておきます。
- にんにく、玉ねぎを千切りにします。
レシピの手順
- 大さじ1杯のオリーブオイル、塩、コショウ、ローズマリーまたはタイムをよく混ぜます。
- 小麦粉、海藻バター、パルメザンチーズを手でつぶすように混ぜてクランブル生地を作ります。
- 野菜の半分を皿に広げ、ほぐした鮭を加えます。
- 鮭の上から残りの野菜とローズマリーをかぶせ、残りのオリーブオイルを振りかけます。
- 海藻バタークランブルをふりかけます。
- 予熱したオーブン210℃で25〜30分焼きます。
フランス料理とはいえ、家庭向けに作られたレシピ。
そんなに難しくなさそうですね。
おわりに
実は、ボルディエの海藻バターを初めて食べた時は
なんだこの磯臭さ!
から始まったんです。
でもお値段、高いじゃないですか。
ここで屈してしまうのは悔しい!
なんとか元を取れるよう美味しい食べ方を求めて、海藻バターを美味しく食べるレシピや使い方を見つけることができました。
海藻バターとは?美味しい使い方・食べ方24選にも海藻バターを美味しく食べるコツや、使い方&食べ方を載せていますのでぜひ参考にして海藻バターの豊かな味わいを楽しんでみてくださいね。
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